アシェリー様のお通りだ!

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あらすじ
*注 ネタバレを含みます。

 星喰い。それは星が自らの生命を保つために、そこに住む人間達からエネルギーを必要以上に搾取する事。その被害を一時的に抑えるため、アシェリーは自らのエネルギーを星に喰わせ続けていた。根本的に解決するためには亜邪界という別の星を何とかしなければならない。亜邪界の王、黒王がアシェリー達の住む物質界のエネルギーを喰らっているために星喰いは起こっているのだ。
 アシェリーは亜邪界へ行く方法を探すため、その亜邪界から来たという黒猫ガルシアと、魔女と虐げられた少女エフィナと共に旅を続けていた。だが決して順調な旅ではなかった。
 剣の腕をけなされ怒りに燃えるヴォルファング。貸したお金を持ち逃げされ、回収しようとするリュアル。両親を殺されたと勘違いし、復讐を誓うパルア。
 三人に追いかけ回されながら世界の中心都市ゼイレスグに来た時、パルアの両親を殺した真犯人レグリッドの謀略によって地下牢に閉じこめられてしまう。彼の目的はアシェリーを殺して黒王の力を受け継ぐこと。レグリッドは亜邪界の住人であり、自分の星を救うためにはどうしても黒王としての力が必要だった。
 アシェリーは黒王。しかしソレはガルシアがレグリッドに勘違いさせるために仕組んだ事だった。本当の黒王はガルシア。
 アシェリーを救うためにガルシアが彼女のそばを離れたことで、レグリッドにそのことが発覚した。見つかれば殺される。だがそれでもガルシアはアシェリーを助けたかった。彼女を失いたくなかったから。それはヴォルファングとリュアルも同じだった。
 助けられたアシェリーはレグリッドと激しい戦いの末トドメを刺そうとする。しかしパルアが身を挺してそれを庇った。彼女にとってレグリッドは両親の仇であると同時に、辛い時に支えてくれた恩人でもあるのだ。
 パルアに死により何かが変わったレグリッドは、自らアシェリーに刺し殺されることでパルアへの謝罪を示す。
 全てを終え、アシェリーは亜邪界へと旅だった。物質界と、亜邪界を救うために。

第一章

 『星喰い』と呼ばれる奇病から星と住人達を救うため、アシェリーは世界を旅して回っていた。星の口とも言うべきドレイニング・ポイントを閉じるべく、死火山へと登ろうとした時、ヴォルファングの下品な笑い声が響いた。

第二章

 ゼイレスグに渡るため、石渡り船に乗り込んだアシェリー達。しかしそこで出くわしたのは借金取りリュアル。そして凶暴化した古代魚だった。

第三章

 予想外のトラブルに巻きまれ、オビス島経由の別ルートでゼイレスグに行くことになったアシェリー達。そこでもう一つのドレイニング・ポイントを見つけてしまう。閉じようと行き着いた先にいたのは、アシェリーを親の仇と追い続けるパルアだった。

第四章

 地龍に乗り、ゼイレスグにたどり着いた一行。しかし戦争発起人の容疑で、城の地下牢に捕らえられてしまう。何とかガルシアだけが抜け出して、アシェリーを助けようとするが……。

第五章

 アシェリーを助けたい。しかしガルシア一人の力では到底不可能。そこに現れたのは予想外の助っ人。ヴォルファングとリュアルだった。

第六章

 アシェリーを殺す絶好の機会を得たパルア。しかし実行に移すことは出来なかった。そして明かされる真実。両親の仇はもっと身近にいた。

第七章

 ゼイレスグの地下牢から無事脱出したアシェリー。城を抜け出し、森の中で落ち着いたところでガルシアの口から語られる全ての真相。星喰いに決着をつけるため亜邪界に行こうとした時、レグリッドの本体が姿を現した。

第八章

 五年後。エフィナはゼイレスグの宿屋から空を眺めていた。遠くにいるはずのアシェリーに思いを馳せて。そして記録帳を広げる。裏の歴史が刻まれた記録帳を。
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